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N2 science JNews オリジナル · 3 分で読了 · 24 回閲覧 · 22 語

日本人の大腸がん 約半数に腸内細菌の毒素が関与

新しい研究に関する N2 の長文読解演習: 日本人の結腸直腸がん患者の約 45% には、一部の腸内細菌のコリバクチン毒素によって引き起こされる突然変異の痕跡があります。 40歳以下ではこの割合は約70%に達します。研究により新たな予防の可能性が開かれます。

大阪大学と東京大学などの研究チームは、日本人の大腸がん患者の約半数に、特定の腸内細菌が作り出す毒素が関与していると発表しました。この成果は、国際科学誌「ネイチャー・ジェネティクス」に掲載されました。

この毒素は「コリバクチン」と呼ばれ、一部の大腸菌が作り出します。研究チームが国立がん研究センター中央病院と大阪大学医学部附属病院の患者約200人の遺伝子を詳しく解析したところ、約45%の患者にコリバクチンによる遺伝子の変異の痕跡が見つかりました。コリバクチンは、がんを抑制する働きを持つ遺伝子を直接傷つけることが確認されています。

特に若年の患者で頻度が高く、40歳未満で発症した人では約70%に達していました。さらに、1960年代以降に生まれた世代で、この変異の割合が増えていることも分かりました。研究チームは、幼少期にこの細菌が腸内に定着し、数十年かけて遺伝子に傷を与え続けた結果、中年以降にがんが発症する可能性があると指摘しています。

大腸がんには、遺伝や食事、生活習慣などさまざまな原因があることが知られています。しかし、日本人になぜ多いのか、詳しい仕組みはこれまで十分に分かっていませんでした。今回の研究で、コリバクチンが発がんの初期段階から深く関わっていることが明らかになった意義は大きいとされています。

研究チームは、胃がんの主な原因であるピロリ菌のように、コリバクチンを作る細菌を除菌することで、大腸がんを予防できる可能性があると考えています。今後は、細菌が腸内に定着する経路を明らかにし、どのようにして日本人に多く見られるようになったのかも調べる予定です。母子感染や食事との関係も注目されています。

日本では大腸がんの患者数が部位別で最も多く、年間約15万人が新たに診断されています。食生活の欧米化や生活習慣の変化が要因とされてきましたが、詳しい仕組みは不明でした。今回の研究成果は、大腸がんの予防や早期発見につながる重要な手がかりになると期待されています。大阪大学の谷内田真一教授は「細菌が腸内に定着した経路を明らかにし、予防法の開発を目指したい」と話しています。

この研究は、大腸がんの新しい予防法の開発につながるだけでなく、なぜ日本人に大腸がんが多いかという長年の疑問に答える手がかりにもなります。今後、コリバクチンを産生する細菌を検出する方法や、効率的に除菌する技術が確立されれば、胃がんにおけるピロリ菌除菌のように、大腸がんの予防が大きく前進する可能性があります。専門家は、さらなる研究の進展に期待を寄せています。

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