2026年9月に開幕した第20回アジア競技大会の会場で、日本政府の関与者が北朝鮮のキム・イルグク閣僚級幹部である体育相に声をかけました。日朝対話の再開を求める意向を伝えようとしましたが、キム体育相は無言のままその場を離れました。
この接触は9月19日、愛知県名古屋市で行われた開会式で生じました。事前の調整がなかったため、相手の所属が明確に伝わらず、北朝鮮側は戸惑う様子を見せたと報じられています。
キム体育相は選手や役員ら188人からなる代表団のトップとして、9月17日に日本へ入国しました。北朝鮮の閣僚級要人が日本を訪問するのは2018年以来8年ぶりのことです。北朝鮮は今回のアジア競技大会に大規模な代表団を派遣し、多くの選手や役員が参加しています。
日本政府は日本人拉致問題の解決に向けて、日朝首脳間の会話を目指しています。高市早苗首相も就任以来、金正恩総書記との対話の必要性を強調してきました。スポーツ交流を契機に、対話の糸口をつかみたい考えでした。
しかし、北朝鮮は日本の防衛力の強化を「新軍国主義」と呼んで批判を続けています。両国間の政治的な認識には大きな隔たりが残っており、関係改善への道のりは依然として厳しい状況です。