文部科学省は、高等専門学校(高専)の教育内容をこれまでの工学系中心から、農業やマンガ・ゲームなどのコンテンツ分野にも広げる方針を示しました。同時に、卒業生に与えられる「準学士」の称号を、国際的に通用する学位にすることを検討しています。
高専は中学卒業後に入学する原則5年制の学校で、実習を中心とした実践的な教育を行っています。現在全国に約58校あり、ほとんどが工学系です。卒業生の約6割が就職し、4割が進学していますが、準学士は正式な学位ではないため、海外での評価や進学・就職で不利になるケースもありました。
文科省は、AIや半導体など成長分野の即戦力人材を育成するため、高専の機能強化を進める考えです。教育分野の拡大に加え、公立・私立高専の新設支援や教員の確保、インターンシップや留学の充実なども政策パッケージに盛り込む方針です。
有識者による検討会がすでに始まっており、年内をめどに具体的な方策を取りまとめる予定です。15歳で専門分野を決めるため、ミスマッチを防ぐ入学者選抜の仕組みや、地元での就職先の確保なども課題として指摘されています。
この改革が実現すれば、高専はより幅広い学生を集めやすくなり、地域や産業界のニーズに応じた人材育成が進むと期待されています。学位の授与が認められれば、卒業生の国際的な活躍の場も広がる見通しです。