アメリカで、かつて撲滅されたと考えられていた麻疹が再び急速に広がっています。今年に入って確認された患者数は4,000人に迫り、30年以上で最も高い水準となっています。
ペンシルベニア州では、ワクチンを接種していなかった40歳の女性が、麻疹の疑いによる呼吸不全で死亡しました。女性には麻疹の典型的な症状が出ており、慢性閉塞性肺疾患(COPD)という基礎疾患もありました。
同州ではこれまでに670人の感染が確認され、そのうち124人が入院しています。また、これまでに死亡した3人は全員ワクチンを接種していませんでした。アメリカは2000年に麻疹の「排除」を宣言しましたが、近年はワクチン接種率の低下により感染が再び拡大しています。
麻疹は非常に感染力が強いですが、ワクチンを2回接種すれば約97%の効果で予防できます。未接種の人は、肺炎や脳炎などの重い合併症を起こす危険があります。また、ワクチンに否定的な人物が政府の重要なポストに就く予定であることから、今後の接種率低下を懸念する声も上がっています。